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 黄砂やPM2・5など、大気中を浮遊する粒子状物質の分布を高精度に予測できる手法を、気象庁気象研究所と九州大学の研究グループが開発した。気象庁はこの手法を黄砂予測に導入する予定で、これまで半分以下だった予測の的中率を、半分以上に改善できると期待している。

 気象研究所環境・応用気象研究部第一研究室の眞木貴史室長によると、粒子状物質の広域観測は主に衛星を使うが、夜間や雲の下は観測できず、陸地では地面との区別が難しいなど、観測データに空白域が多かった。このため、予測は数値シミュレーションに頼るしかなく、観測値と隔たりがあった。

 そこで研究チームは衛星の観測データと数値シミュレーションを融合し、高精度に解析することに成功した。2011年から15年までの過去のデータをこの手法で解析したところ、これまでの数値シミュレーションより正確に再現できた。

 これを受け、気象庁は黄砂予測にこのシステムを導入する。気象庁によると、黄砂の翌日予測の的中率は過去4年間平均で47%と半分を切っている。眞木室長は「これで的中率を半分以上に高めることができる」と期待する。(三嶋伸一)