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 川崎市に住む守谷和俊さん(64)には、幼いころから見慣れた「押し花帳」がある。

 父の栄吉さんが、終戦の前年に作ったもの。陸軍主計少尉として滞在した千島列島のシムシル島(新知島)とウルップ島(得撫島)で採取した野花が並ぶ。

 葉や茎、根の一本一本まで丁寧に貼られ、花びらは淡い藍や黄の色彩を今も残している。

 今年2月、栄吉さんは94歳で亡くなった。戦時中に、どんな思いで押し花を作っていたのか。結局、聞かずじまいだった。

 遺品を整理していた日、段ボール箱の中に、角がすり切れた2冊の手帳を見つけた。1944(昭和19)年6月から翌年1月にかけて父が使っていたものだ。

 1日のスケジュール、上官からの指摘、自身の反省……。小さな字で、びっしりと埋まっていた。

 押し花作りのことも書かれていた。

 ――内地への土産にと午後より…

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