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 快進撃には理由がある。サッカーの天皇杯全日本選手権で、大学勢として唯一4回戦に勝ち残っている筑波大。20日、8強入りをかけ、J1大宮とカシマスタジアムで対戦する。選手たちを力強く後押ししているのは、サッカー部員の有志でつくる「パフォーマンス局」だ。

 パフォーマンス局は、相手チームの戦術や主力選手の特徴を把握する「アナライズ(分析)班」や、食事のアドバイスをする「栄養班」など九つの部門からなる。「データ班」では試合中の自チームのプレーを数値化。チームカラーの守備を大切にする戦い方ができているかを確認するため、1試合中のスプリント回数や相手のシュートを体で防いだ回数を選手ごとにはじき出すなど、プロクラブ顔負けの細かい分析が売りだ。

 J1の清水やガ大阪でコーチ経験のある小井土正亮監督(39)が、2015年に就任してから立ち上げた。中山雅史や井原正巳ら日本代表選手が数多く輩出した名門も、当時は関東大学2部リーグに降格するなどチーム状況はどん底だった。監督は「ピッチの外から、どうやってピッチ内でのパフォーマンスを向上させるかを考えた」と振り返る。

 チームは1年で1部に復帰し、16年には全日本大学選手権で優勝するまでになった。今回の天皇杯では1回戦からJ3のYS横浜、J1仙台、J2福岡とJクラブを次々と破ってきた。

 20日の大宮戦に勝って準々決勝へ進めば、大会が現行方式になった1996年度以降では、大学勢初の快挙となる。今大会5得点のFW中野誠也(4年)は「パフォーマンス局が自分たちにいろいろと還元してくれている。次の試合も、物おじせずに戦いたい」。(清水寿之)