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 大義なき衆院の解散・総選挙――。安倍晋三首相が踏み切る公算が大きい28日召集の臨時国会冒頭解散に、野党だけでなく与党からも批判が出始めた。首相は消費増税の使途見直しという新しい公約を掲げる方針だが、国会論戦を避け、北朝鮮情勢が緊迫する中での「解散」そのものが選挙戦で問われそうだ。

 17日夜、東京都内にある安倍首相の私邸。消費税を10%に引き上げた際に得られる税収増を教育無償化などの財源にあてる――。首相は衆院選の目玉にする公約の構想について、自民党の塩谷立・選挙対策委員長に初めて打ち明けた。

 安倍政権は新たに掲げた「人づくり革命」で幼児教育や保育の無償化を検討しているが、財源のメドはたっていない。官邸幹部は「財源を約束した上で、政権の新しい政策を国民に訴える。新政策を夢物語に終わらせない」と解説する。

 しかし、急ごしらえ感は否めない。自民党の岸田文雄政調会長は5日の報道各社のインタビューで否定的な考えを示していた。「人づくり革命」の具体策を議論する有識者会議は11日に初会合を開き、財源議論はこれから。首相自身も今月12日、日経新聞のインタビューでは使途の見直しに慎重姿勢を示したばかりだった。

 むしろ使途変更を打ち出すのは、今回の解散で「大義がない」という批判を封じることに主眼がありそうだ。石破茂・元自民党幹事長は朝日新聞の取材に「国民が納得するような大義があるかどうかだ」と指摘。与党内にも「大義がない。どう理由付けするんだ」「敵が弱いときに延命を図るだけだ」という解散への疑念が続出しているためだ。

 使い道を借金の穴埋めではなく、社会保障の財源にすることで、選挙対策上、有利との判断もある。首相はこれまでも菅義偉官房長官との間で、「8%に上げたとき、(財源の)8割は借金返済に使われ、経済にブレーキがかかった。大失敗だった」と語り合っていた。しかも、使い道の変更は、民進党の前原誠司代表が代表選で掲げたばかり。民進に対する「争点つぶし」にもなりうる。

 解散は、首相が悲願とする憲法…

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