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 28日に衆院が解散される公算が大きくなり、各地の選挙管理委員会が衆院選の準備に走り始めた。準備期間が約1カ月と短いうえ、今回は「一票の格差」を解消するために19都道府県で選挙区割りが変わり、周知が必要だ。選管職員も対応に追われている。

 「準備期間が短かった前回の2014年と状況は似ているが、今回は区割り変更にも対応が必要。かなり厳しい」

 東京都選管幹部は漏らす。都内では、衆院25選挙区のうち21で変更され、12区市が複数の選挙区に新たに分割されるため、区市町村選管が説明会やチラシで新しい選挙区を周知する予定だ。

 あらかじめ期日が決まっている選挙は半年以上前から準備を始めるが、今回は約1カ月しかない可能性が高い。投開票所に使う体育館などは、体育大会などのイベントが入っている所も多い。都選管幹部は「解散が決まれば、イベントの時期をずらすなどの交渉をお願いしないと」と話す。

 「投開票までこんなに短いなんて。死にものぐるいでやる」。川崎市選管幹部もうめく。同市では10月22日に市長選と市議補選(被選挙数1)の投開票を予定しており、衆院選と重なる可能性が高い。「解散検討」の報道を受けて、市選管は連休中の18日に緊急会議を開き、対応を協議した。

 解散が決まった場合、市長選などに加えて衆院選のポスター掲示場も必要。同日選になれば、開票作業に必要な職員は数倍になる見通し。さらに、衆院選は10月29日投開票の日程も取りざたされており、その場合は市長選を1週間延期し、同日選にする方針だ。宮川潔・選挙課長は「いずれにせよ日程を早く知りたい」と気をもむ。

 10月22日に知事選を予定する宮城県。県北部の南三陸町では同日に町長選と町議選もあり、衆院選があれば四つの選挙が重なる。しかも同町は、区割り変更で衆院宮城6区から5区に変わる。選挙が重なるため、選挙公報が多くなり、区割り変更を知らせるチラシも必要という。町選管職員は4人で、うち専従は1人。「不備がないよう工夫しないと」と職員は言う。

 長野市では、10月29日に市長選と市議補選(被選挙数3)が予定されている。市選管は22日の衆院選投開票に備え、開票所の確保などに動き始めたが、幹部は「状況によっては市長選などをずらすこともある」と言う。一方、10月22日に衆院新潟5区補選が予定されている新潟県選管は19日、補選の立候補予定者説明会などを中止すると発表した。衆院選になれば補選がなくなるためだ。