天皇、皇后両陛下は20日、私的な旅行で埼玉県を訪れた。2013年に始まった私的旅行は今回で8回目。朝鮮半島からの渡来人ゆかりの地として知られる高麗(こま)神社(日高市)を初めて参拝した。

 神社によると、716年、日高市を中心に高麗人1799人が移り住み「高麗郡」が置かれた。この神社にまつられている初代郡長の高麗王若光(こまのこきしじゃっこう)がその指揮をとり、原野だった一帯を開拓したという。

 天皇陛下は熱心に視察し、「高句麗は何年に滅びたのですか」と尋ねたという。神社に隣接する高麗家住宅では「色んなものがよく残っていますね」と話したという。

 宮司で若光の子孫の高麗(こま)文康(ふみやす)さん(50)は「私は朝鮮半島の人々がこの地に築いた歴史を伝え続ける役割がある。両陛下が来てくださったことは名誉なこと」と話した。

 両陛下はこの日、同市の巾着田曼珠沙華(きんちゃくだまんじゅしゃげ)公園も訪れ、ヒガンバナを鑑賞した。21日に帰京する。

 私的旅行は2013年、天皇陛下が80歳を迎えるにあたり、宮内庁が公務のあり方を検討する中で「両陛下にゆっくりと過ごしていただきたい」と始めた。(緒方雄大)