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 メキシコで19日午後1時14分(日本時間20日午前3時14分)ごろ、同国中部を震源とする強い地震があった。米地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・1で、震源の深さは約51キロ。現地の報道によると、少なくとも149人が死亡した。人口が密集する首都メキシコ市を直撃して建物が倒壊するなど大きな被害が出ており、被害はさらに拡大しそうだ。

 外務省中米カリブ課によると、これまでのところ、日本人の被害情報は入っていない。

 震源に近い中部モレロス州のラミレス知事は地震発生後、ツイッターで少なくとも42人の死亡が確認されたことを明らかにした。中部プエブラ州でも教会や学校など多くの建物が崩れ、多数の死者が出ているという。米CNNスペイン語放送は、倒壊現場で救助隊員らが救出作業にあたる様子を伝えた。

 地元紙の報道によると、メキシコ市内の小学校では校舎がつぶれ、少なくとも8人の児童と教師1人が死亡した。生き埋めになり、がれきの中から、スマートフォンでメッセージを送って救助を求めたという。

 メキシコでは今月7日深夜、同国南部沖の太平洋を震源とするM8・1の地震が起きたばかり。同地震では震源に近い南部のオアハカ州やチアパス州で98人が死亡し、6万棟以上の建物が全半壊の被害を受けた。

 今回の地震は、人口2千万人を超すメキシコ市都市圏を直撃し、中高層ビルが倒壊して被害を拡大させている。また、地震発生時刻は多くの人が出歩く日中の午後だった。この結果、深夜に発生し、被災地は低層階の住宅が多い地方だった前回に比べて、被害が大きくなっているとみられる。

 19日は、メキシコ市を中心に1万人以上の死者を出した1985年の大地震発生からちょうど32年の節目だった。メキシコ市では同日、追悼行事や避難訓練が行われていた。地震が起きたのは、同市で大規模な避難訓練が終わった約2時間後だったという。

 ペニャニエト大統領は地震発生時、7日の地震で大きな被害を受けたオアハカ州に向かっていたが、急きょメキシコ市に戻り、地震対策のための緊急会議を招集した。

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 全日空によると、19日夕の成田発メキシコ市行き全日空180便(乗客乗員142人)は、現地の空港の滑走路が一時閉鎖されたため、米ロサンゼルスの空港に着陸した。メキシコ市の空港はその後再開しており、乗客を運ぶ方法を検討中という。(サンパウロ=田村剛