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 米軍は21日午前、沖縄県の嘉手納基地(嘉手納町など)でパラシュート降下訓練をした。パラシュート訓練は、伊江島に集約することで日米が合意しているが、嘉手納での訓練は4、5月に続き今年3回目。日本政府や県などは中止を求めていたが、要請は聞き入れられなかった。

 午前7時半から、2回に分け計16人の隊員がパラシュートで嘉手納基地に降り立った。沖縄県や嘉手納町などの職員らが、訓練の様子を目視で確認した。

 当山宏・嘉手納町長は記者団に「周辺住民の声を無視し、日米の約束事を一方的にほごにする行為で、断固抗議する」と述べた。

 パラシュート降下訓練は、伊江島に集約すると日米両政府が1996年の日米特別行動委員会(SACO)の最終報告で合意している。しかし、米軍は4月、6年ぶりに嘉手納で降下訓練を実施。5月には夜間降下も行い、日本政府は8月、米国との外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)でこの問題を取り上げた。小野寺五典防衛相は19日の会見で、今回の訓練について「例外的な場合に限り、嘉手納は使用されることになっていて、今回は伊江島での実施を申し入れている」と述べていた。

 嘉手納町によると、米側は今回、地上や周辺海域でのサポート要員不足のため、本来実施すべき米軍伊江島補助飛行場(沖縄県伊江村)での実行が困難と説明しているという。(山下龍一)