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 安倍晋三首相は、28日の臨時国会冒頭で衆院を解散する構えを崩していない。この日に解散となれば、国会審議は行われない。政府・与党が重要法案と位置づけていた「働き方改革関連法案」など成否が注目される4法案も、審議自体が先送りになる公算大だ。

 「一番最重要な法案だという位置づけで臨時国会に臨むということだった。(冒頭解散で)先送りになるのだから、政権・与党としての矜持(きょうじ)が欠けている」

 民進党の大島敦幹事長は20日、「働き方改革関連法案」の審議が解散によって先送りになりそうなことを、こう批判した。

 同関連法案は、政府が労働時間規制の強化と緩和を抱き合わせた労働基準法改正案を含む複数の法案を束ねる。審議時間短縮を狙った「法案抱き合わせ」に民進党などが反発し、臨時国会では最大の与野党対決法案になる見通しだった。だが冒頭解散となれば、政府側が目標にしていた2019年4月の施行もずれ込む可能性が出てきた。

 「働き方改革」は安倍政権が重要政策に掲げているだけに、法案づくりにかかわった厚生労働省幹部は「看板政策なら(選挙直後の)特別国会で審議してほしい」と望みをかける。ただ、法案提出は年明けの通常国会までずれ込むとの見方が強く、別の幹部は「成立が見えても、こんどは経営者側から施行時期に注文がつくかもしれない」と話す。

 20年開催の東京五輪をにらんだ受動喫煙対策にも、影響が出かねない。対策を強化する健康増進法改正案が成立した場合、政府は周知期間として約2年を見込んでいる。今回の臨時国会で成立が見通せなくなれば、五輪前年の19年秋に開催されるラグビーワールドカップに対策が間に合わない可能性が高まる。

 成人年齢の20歳から18歳への引き下げにも遅れが出る。選挙権年齢が18歳に引き下げられたことを受け、成人年齢の早期の引き下げを実施する民法改正案提出に向けて準備を進めていた。法務省幹部は21年の施行を目指し、臨時国会での成立を期待していたが、施行について、与党は公布から3年以上の期間をとるよう求めており、22年以降になる可能性がある。

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備をめぐっては、推進法は昨年12月に成立した。推進法は政府に対し、1年以内をめどに規制基準など盛り込んだ「実施法案」の策定を義務づけているが、解散で実施法案の提出そのものも先送りになる。

 IRの整備をめぐっては、ギャ…

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