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 公正取引委員会は21日、大根やモヤシなどを1円で販売した愛知県内のスーパーマーケットチェーン2社に、独占禁止法違反(不当廉売)の恐れがあるとして警告を出した。2社が値下げ競争をした末に1円になったという。安売り競争自体は違法ではないが、他社の事業活動を困難にさせるような過度な安売り行為は独禁法が禁じている。

 警告を受けたのは、「カネスエ商事」と「ワイストア」。公取委によると、2社は5月11~18日、同県犬山市内のそれぞれの店舗で、周辺では100円以上で販売しているキャベツやホウレン草などを含む主力野菜6~7品目を1円で販売した。4月末に新規出店したワイストアと既存のカネスエが、互いに価格を下げあったという。

 1円野菜の販売数量は大幅に増えて、市内のほかの同業者らに影響が出たとされる。公取委が指摘するまで2社が継続的に同じ品目の1円販売を続けたことなどが問題視された。

 1円で販売しても、品目が日替わりの1日セールや、傷んだ野菜に限るなどした場合は「不当廉売」にあたらない可能性が高い。しかし、スーパー店頭での安売りが繰り返されれば、市場全体で値崩れが起きかねない。モヤシの生産者でつくる「工業組合もやし生産者協会」の林正二理事長は「他店舗や消費者からモヤシは価値がないと思われ、仕入れ価格の値下げにもつながる」と警戒する。

 両社は警告を受け、「再発防止に努める」などとするコメントを出した。(矢島大輔)