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 ロシアのラブロフ外相は21日、国連総会の一般討論で演説し、安全保障理事会決議での制裁に加え、「単独制裁を科すことは不当であり、国際的な努力を台無しにする」と訴え、米国のトランプ政権を牽制(けんせい)した。北朝鮮への単独制裁など圧力強化を念頭に置いたものとみられる。

 ラブロフ氏は「紛争の持続的な解決は、対話を通じてのみ可能であると世界史が証明してきた。だが、残念ながら西側では、外交ではなく、あからさまな圧力(を支持する声)が優勢になっている」と主張した。

 ラブロフ氏は北朝鮮の核開発を非難したが、対北朝鮮の一連の安保理決議は制裁だけでなく、「対話の再開」の必要性も指摘していると言及。北朝鮮の核問題に対処するには「全ての関係国の対話に基づく、外交的な方策以外にない」と訴えた。

 中国の王毅(ワンイー)外相も登壇し「朝鮮半島の北側にも南側にも、その他の地域にも、新たな核兵器保有国が誕生するべきではない」と訴え、北朝鮮に「危険な方向にひたすら突き進まないよう求める」と呼びかけた。

 一方、王氏は、米国が北朝鮮の体制の転換や崩壊を「模索しない」とした方針を着実に実行するようクギを刺し、関係国が緊張緩和に向けて建設的な役割を果たすように要求。「平和への望みを断念してはいけない。交渉だけが打開への道だ」と訴え、対話での解決を求める姿勢を強調した。

 トランプ米大統領は中ロに先立つ19日の演説で、北朝鮮が挑発行為をやめない場合は「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」と発言していた。(ニューヨーク=金成隆一