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 驚異的な記録が生まれるかもしれない――。24日に開かれる第44回ベルリン・マラソンが熱い。世界屈指の高速コースに、男子は世界歴代2位の2時間3分3秒の記録を持つケネニサ・ベケレ(エチオピア)、同3位のエリウド・キプチョゲ、同4位のウィルソン・キプサング(いずれもケニア)がそろい踏みする。日本勢は今月16日にハーフマラソンの日本記録を10年ぶりに塗り替えた設楽悠太(ホンダ)が参戦する。

 ベルリンは高低差約20メートルのほぼ平らなコース。2014年にデニス・キメット(ケニア)がマークした現在の男子世界記録(2時間2分57秒)をはじめ、過去に男子だけで7度の世界記録が生まれた舞台だ。

 今回の注目は男子。本命視されるのが、32歳のキプチョゲだ。大会主催者や地元メディアが「ビッグ3」と呼ぶ3人のなかで最も若く、昨年のリオデジャネイロ五輪の金メダリスト。

 5月には非公認ながら、マラソンで2時間切りを目指すスポーツ用品メーカー「ナイキ」のレースに参加した。自動車F1のモンツァ・サーキットを数人のペースメーカーが途中で交代する形でゴール手前まで先導され、42・195キロを2時間0分25秒(主催者発表)で走った。ベルリンに向けて、米スポーツ専門局ESPNなど複数のメディアに「今度は公認の世界記録を狙いたい」と、強い覚悟をにじませる。

 いずれも35歳の2人も負けてはいない。昨年の大会で2位だったキプサングは、今年2月の東京マラソン優勝者。そのタイム2時間3分58秒は今季世界最高だ。東京では歴代で自身以外にはいない4度目の2時間3分台だっただけに、安定感は抜群だ。

 一方、ケニア勢2人に対抗するエチオピアのベケレは、今年4月のロンドン・マラソンでは2時間5分57秒で2位。だが、昨年のベルリン・マラソン覇者であり、侮れない。

設楽にも期待

 日本記録更新の期待もかかる。リオデジャネイロ五輪男子1万メートル代表の設楽だ。マラソンは終盤に失速して2時間9分27秒の11位に終わった東京以来、自身2度目となるが、ハーフマラソンでは16日に1時間0分17秒の日本新記録をマークしたばかり。中7日で挑むフルマラソンに向けて疲労の回復具合が気がかりだが、持ち味の積極的なレース展開から、どこまで持ちこたえられるか。

 高岡寿成がシカゴでマークした日本記録2時間6分16秒を破れば、15年ぶりの記録更新となる。(遠田寛生)