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 政府系の商工組合中央金庫(商工中金、社長=安達健祐元経済産業事務次官)が国の制度融資で多数の不正を行った問題で、全容を調べるチームに不正に関与した職員がいたことがわかった。これらの職員による調査をやり直すなどするため、結果公表は予定の9月末から1カ月以上遅れる。

 商工中金が22日発表した。また、不正に関与したのは4月公表の35支店、99人から大幅に拡大し、全100支店の大半に広がる見通しだ。問題の制度融資以外でも、業績評価を上げるために虚偽の書類をつくった例があったことも判明した。安達社長らの経営責任が問われるのは必至だ。

 不正があったのは、景気悪化時などに企業に低利で貸す、国の「危機対応業務」。商工中金は実績を上げるため書類を改ざんし、国の利子補給金を不正に受け取って対象外の企業に融資した。昨秋発覚し、第三者委員会が融資の1割を調べて4月に公表。政府から業務改善命令を受け、融資全体を自主調査している。

 調査チームは職員や外部の弁護士ら700人超。職員は不正への関与がないか事前に確認したが、調べが進むうちに複数の関与者が判明した。人数は公表されていない。不正に関与した者が行った調査はやり直しとなり、9月末を目指した結果公表は「1カ月余り」遅れる。すでに4月時点より不正の件数は大幅に増える見通しで、従業員約3900人のうち数百人、全100の支店の大半が関与していたとみられる。(藤田知也)