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 小説家・二葉亭四迷(1864~1909)の死を知った夏目漱石(1867~1916)が、四迷の夫人に宛てたお悔やみ状が23日から、東京都目黒区の日本近代文学館で初公開される。現行「漱石全集」にも未収録で、同館が四迷の遺族から昨年6月寄贈を受けた。

 当時、四迷と漱石は朝日新聞社員だった。特派員としてロシアに赴任していた四迷は病気で帰国する途上、客死した。漱石は09年5月15日付の朝日新聞で四迷の死を知る。夫人の長谷川柳子あての手紙には、「四迷君事……今日の朝日新聞にて承知、痛嘆(つうたん)の至(いたり)に不堪(たえず)」とある。

 漱石が同日、日記に「二葉亭印度洋上ニテ死去。気の毒なり。遺族はどうする事だろう」と書き、柳子宛てに手紙を出したことも記していたのは知られていたが、その手紙は不明だった。

 展覧会「漱石・芥川・太宰から現代作家まで」は11月25日まで。ほかに芥川龍之介が自殺した時に駆けつけた主治医の日記などが展示される。観覧料200円、問い合わせは同館(03・3468・4181)。(岡恵里)