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 日本有数のマグロとカツオの水揚げ量を誇る焼津漁港(静岡県焼津市)で、「第三の魚」を売り出そうという動きが加速している。同港の一角で、かつてサバ漁の拠点として栄えた小川(こがわ)漁港。「サバブランド」の再興に向けて漁協の若手が立ち上がると、ベテラン漁師もそれに応えて約40年ぶりにサバ漁船を新調した。

 最盛期の1970年代ごろには約30隻のサバ漁船を擁し、約5万トン、77億円の水揚げがあった小川漁港。だが、国の減船方針や燃料費の高騰、マサバの不漁などから、2006年には2隻に。水揚げも16年に1万トン、15億円に激減した。漁業情報サービスセンターの調査では、1位の銚子港(千葉県)の10分の1に満たず、全国15位に甘んじている。

 焼津がマグロとカツオの街として名をはせる一方、小川の存在感は低下。「オガワ」と読み間違えられることも増えた。こうした事態に14年、育児休業を終えて小川漁協総務課に復帰した大寺素子さん(36)は、サバを生かした料理で小川を売り出せないかと知恵を絞った。

 サバと言えば、塩焼きかみそ煮。だが、それでは注目を集められない。調理の幅を広げるために、「船上で生け締めし、高い鮮度で持ち帰ってきてください」と漁師に掛け合った。素材の良さをできるだけ生かすためだ。ただ、サバ漁は1日に40トンを網ですくう重労働。漁師は「俺らを殺す気か」と反発した。それでも「臭みをなくすには鮮度が必要です」と説得した。

 ゴマサバのみそ漬けと干物を作り、同年秋の小川港さば祭りで販売。全国から2万人が集まるイベントで、浸透を図った。ラベルやチラシは漁協職員が手作りし、漁師にも店頭に立ってもらった。各500個がすぐに売れた。「いける」という手応えがあり、団結が強まった。

 15年には最も脂の乗った2月上旬のマサバでかす漬けを作った。洞爺湖サミットに出された焼津の酒、「磯自慢」の酒かすを使用。片身1200円と高価だが、希少感から即完売した。

 「みそが焦げる」「骨取りが面倒」……。購入者の意見を聞き、16年には「さばチキン」を開発。骨周りを大きくカットしたサバの身を焼津の海洋深層水に漬けて、蒸す。手で裂けるため、スナック感覚で気軽に食べられる点が特徴だ。

 今年5月には、さばチキンのサンドイッチなどが並ぶ「小川さばマルシェ」も開催。総務課の天野歩さん(34)は「おしゃれな見せ方を意識しました」。親子連れを中心に2千人ほどが来場した。

 漁協の頑張りに漁師も奮起。組…

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