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 米国土安全保障省(DHS)は22日、昨年の大統領選の際、全米50州のうち21州の選挙システムにロシア政府によるサイバー攻撃があったことを、攻撃を受けた各州に伝えた。通知を受けたウィスコンシン州の選挙管理委員会が明らかにした。米メディアによると、大統領選の勝敗のカギを握ったペンシルベニアやコロラドなどの接戦州も攻撃を受けていた。

 DHSは州名を公表していないが、AP通信によると、アラバマ、イリノイ、メリーランドなどの各州が取材に対し、攻撃対象になったことを認めている。

 接戦州だったウィスコンシン州によると、ロシア政府系のハッカーがネットに接続された選挙システムに侵入しようと弱点を探ったが失敗に終わったという。このため投票結果に影響はなかったという。AP通信によると、侵入のための準備行為とみられている。選挙人登録名簿などが狙われたが、得票システム自体は対象ではなかったという。またイリノイ州では選挙人名簿に侵入されたという。

 大統領選をめぐっては、オバマ前政権が、民主党選挙委員会や同党の候補だったクリントン氏陣営にロシア政府によるサイバー攻撃があったと認定。5月に任命されたマラー特別検察官が、共和党候補だったトランプ陣営との関連を調べている。トランプ氏は「ほら話だ」と否定している。(ワシントン=香取啓介)