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 安倍晋三首相(自民党総裁)は23日、岸田文雄政調会長と会談し、9条への自衛隊明記を含む憲法改正や消費増税の使い道変更など、衆院選公約の柱についての考えを伝えた。民進党は公約で首相が掲げる9条改正案に反対する方針で、選挙戦で主要な対立点になる。首相は25日に記者会見を行い、臨時国会冒頭での解散を表明する予定だ。

 戦力不保持や交戦権の否認を定めた規定を残す首相の9条改正案に対しては、自民党内に強硬な反対論もくすぶり、社会保障財源を教育にふりむける消費増税の使い道変更には、厚労族議員を中心に警戒感が強い。米国から22日深夜に帰国した首相は、東京都内の私邸でこうした党内情勢について岸田氏と意見交換した。党執行部は首相の意向に沿ってまとめる方針だ。

 民進党も公約の作成作業に入っている。「違憲」の安全保障法制を前提としているとして、首相の9条改正案に反対し、安保法制の「白紙化」をうたう方向だ。森友・加計学園問題の追及が続くなかでの解散に絡み、首相の解散権の制約や「知る権利」も強調する見通しだ。

 好調な経済指標をテコに、アベノミクスの「総仕上げ」を前面に出す自民に対し、民進は現在の金融政策を強く批判し、マイナス金利の撤回を掲げる。

 両党の違いが見えづらいのが、消費税率を10%に引き上げた際の税の使い道だ。民進の前原誠司代表は、代表選で訴えていた内容と自民の訴えが重なったことについて、23日、愛媛県西条市内での講演で「争点を潰すために言っているだけなら邪道だ」と指摘した。