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 ありそうでなかったホット販売専用の日本酒が、10月2日から全国のコンビニや駅の売店などで売り出される。25日、日本盛(兵庫県西宮市)が発表した。日本酒は温めると品質がどんどん落ちるが、同社が新技術で克服。温かいお茶やコーヒーなどと一緒に燗(かん)酒が並ぶようになる。

 日本酒は、時間が経つと酵母により「老香(ひねか)」というたくあんのようなにおいが出る。また、糖とアミノ酸が結合することで、味や香り、色が劣化してしまう。温めると加速度的ににおいの発生や劣化が進むため品質保持が難しく、業界では日本酒のホット販売は不可能と言われてきた。

 だが、日本盛では5年前から研究を始め、老香のもととなる物質を作りづらい酵母を開発。糖の一部をアミノ酸と結合しにくいものに置き換えることで、温め続けても劣化しにくい日本酒づくりに成功した。コンビニのレジ横などにある加温器で販売するには、55~60度で2週間程度加温し続けられることが条件で、それをクリアしたという。

 日本酒の消費量は年々減少傾向が続く。曽我浩常務は「燗酒をもっと手軽に楽しめるようにして、日本酒の消費拡大につなげたい」と話した。今後、日本酒以外のお酒でもホットでの展開を検討する。ホットアルコール市場を数年で10億円規模に育てたいという。

 商品は「燗酒180mlボトル缶」。淡麗やや辛口で、販売価格は税抜き223円。(植松佳香)