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 団体規制法に基づく「観察処分」の対象になっているのは不当だとして、オウム真理教の後継団体「アレフ」から分派した「ひかりの輪」(本部・東京都世田谷区)が、国に処分の取り消しを求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。林俊之裁判長は「ひかりの輪とアレフは別団体で、処分は違法」と述べ、処分を取り消した。

 判決によると、国は2000年にオウム真理教を観察処分とし、アレフに改名後も3年ごとに処分を更新。07年にひかりの輪が上祐史浩氏を代表としてアレフから分派した後も、09、12年に、両団体を一体と見て処分を更新してきた。訴訟では、15年の更新の是非が争われていた。

 林裁判長はひかりの輪について、「オウム真理教元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚への絶対的帰依を否定するなど性格が相当異なる」と指摘した。

 一方、アレフの同様の訴えについて東京地裁は同日、「テロ行為を誘発する危険性があり、処分は適法」と退けた。

 観察処分の対象団体には公安調査庁による立ち入り検査が認められ、構成員の氏名などについて定期的な報告も義務づけられる。

 判決後、都内で会見した上祐氏は「全面的に主張が認められ、ほっとした。約10年の不当な処分は著しい人権侵害で、国に損害賠償を求めたい」と話した。

 一方、公安調査庁は「全く予想外。判決が確定すると教団活動の把握が困難となり国民生活に不安を与えかねない。関係機関に適切な対応を期待する」とコメントした。(後藤遼太)