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 国と東京電力は26日、福島第一原発の廃炉作業の工程表を改訂した。1、2号機の使用済み燃料プールからの核燃料取り出し開始は前回改訂時から3年遅れ、2023年度中にずれ込んだ。一方、全体で30~40年かかるとされる廃炉工程の大枠は変更しなかった。

 この日、政府の廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議(議長・菅義偉官房長官)があり、廃炉に向けた「中長期ロードマップ」(廃炉工程表)を決定した。改訂は15年6月以来、約2年ぶり。

 1号機の使用済み燃料プールには392体、2号機には615体、3号機には566体の核燃料が残る。

 原子炉建屋最上部が水素爆発した1号機では、がれきが複雑に積み重なり、放射線量も依然高いという状況が今年になってようやく見えてきた。また、原子炉建屋が損壊せずに残る2号機についても、内部の除染などに時間がかかることも分かってきた。こうした状況をふまえ、核燃料の取り出し時期を3年遅らせる現実的な計画に改めた。

 3号機については、17年度としていた前回の計画を今年2月に18年度中ごろに延期したため、今回の改訂ではそれを維持した。

 また、今年に入り1~3号機の原子炉格納容器内のロボット調査が進んだものの、溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況は一部しか分かっていない。詳細な調査を続ける予定だ。21年内に1~3号機のいずれかでデブリの取り出しを開始する計画は変更しないが、どれから最初に取り出しを開始するかや、その具体的な工法の決定は、18年度上半期から19年度に遅らせた。(川原千夏子)