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 中国ネット管理部門は国内でSNSや掲示板サービスを提供する代表的企業である騰訊(テンセント)や百度(バイドゥ)など3社について、情報管理が不徹底だとして罰金処分にした。内輪で対話を楽しむ「グループチャット」などへの監視も強化する。共産党大会を来月に控え、体制批判を徹底的に抑え込む狙いがありそうだ。

 中国メディアは25日、6月に施行されたインターネット安全法に基づき、IT大手の騰訊、百度、新浪が罰金処分を受けたと報じた。みだらな内容やデマを放置したとしている。

 騰訊が運営する「中国版ライン」の微信(ウィーチャット)は月約9億人、新浪の「中国版ツイッター」、微博(ウェイボー)は月約3億6千万人が利用するだけに波紋は大きい。

 また、国家インターネット情報弁公室は10月から、微信などの「グループチャット」でも、不適切な内容があれば企業だけでなくグループを作った人の責任を問える規定を導入する。法律に反するやりとりが見つかれば、「幹事役」をできないようにする措置がとれるようになる。

 グループチャットは幹事役らが招待したメンバーだけで情報を共有する仕組み。誰でも見られるツイッターのような仕組みとは違い、外部に公開されないため政府批判や政治的に敏感な内容をやりとりする手段になっていた。取り締まりの強化を受け、ユーザーの間では幹事役を国外在住者に移す動きも出ている。

 さらに、ニュースへの感想の形で政府批判も書き込まれてきたニュースサイトのコメント欄についても、公開する前に運営企業が内容を「事前検閲」することを義務づける。

 同弁公室は「言論の自由の妨げにはならない」とするが、民主活動家らの発信の場になってきたネット言論がさらに厳しく取り締まられることで、体制批判の声はますます細りそうだ。中国のネット上では今年4月以降、中国人実業家が告発した党高官の腐敗疑惑が出回っており、こうした情報を広めないようにするための措置との見方も出ている。(北京=延与光貞)