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 メキシコで発生した大地震の影響で、障害者水泳のワールドパラ水泳世界選手権が延期となり、日本代表の選手たちが26日、成田空港に帰国した。地震があった19日(日本時間20日)は、32年前にも大地震が起きた日。現地では避難訓練なども行われるさなかでの揺れだったが、選手やスタッフ約30人は全員無事だった。

 「練習もできずに終わったので残念なところはありますけど、状況が状況なので仕方ないと思います」。リオデジャネイロ・パラリンピックの男子50メートル自由形銅メダリストの山田拓朗は、帰国して少しほっとした表情で語った。

 メキシコ市のホテルで被災し、長い揺れに襲われた。地震直後もインターネットはつながっていたため、LINEで日本にいる関係者に全員の無事を伝えたという。だが、壁にはひびが入り、朝食中にも大きな余震があって避難するなど、緊張が走った。テレビでさらに被害が大きい地域の惨状を知った。

 数日間の足止めから帰国し、選手は11月の日本選手権に向けて練習を再開する。リオ・パラリンピックで4個のメダルを獲得した木村敬一は「安心に暮らせてスポーツは成立する。メキシコの皆さんが平穏に暮らせるようになることの方が金メダル争いより大事」と思いやった。(増田啓佑)