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 1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌さん(81)の即時抗告審が26日、東京高裁であった。決定の根拠の一つとなったDNA型鑑定をした本田克也・筑波大教授と、それを検証した鈴木広一・大阪医大教授の鑑定人尋問が始まった。

 即時抗告審では「犯行時の着衣」とされたシャツから、袴田さんとは別人のDNA型を抽出した本田教授の手法が焦点になっている。約3時間の尋問は非公開だったが、弁護団によると、試薬で血液細胞を凝集させる本田教授の手法で、弁護士らが実際にDNA型を抽出する映像を提出。本田教授は映像を示しながら尋問に答えたという。

 本田教授の手法については、鈴木教授が「試薬にDNA分解酵素が存在する」などと批判していた。この日の尋問後、弁護団の小川秀世事務局長は「映像というこれ以上ない証拠を示した」と話した。尋問は27日も行われる。(高橋淳)