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 銀行カードローンをめぐり、金融庁が大手銀行との会合で、「利用者保護が確保されないならば、銀行を総量規制の対象外とする根拠が薄弱になる」と異例の指摘をしたことがわかった。消費者金融は貸金業法で貸し付け上限が「年収の3分の1以下」と規制されている。カードローンは規制外で貸し付けを伸ばし、過剰融資の懸念が強い。金融庁はカードローンが規制で「優遇」されている理由を銀行に改めて自覚させ、「業務運営の改善」を強く求めた。

 金融庁と銀行業界は定期的に意見交換しており、8月2日は大手行と実施した。その中でカードローンに関するやり取りがあった。

 カードローンの貸付残高は消費者金融を超え、日本弁護士連合会は融資規制を求めるが、全国銀行協会は抵抗し、過剰融資の対策を自主的に行っている。だが金融庁は意見交換で、「(融資の)審査基準の厳格化は取り組みに遅れが見られる」と指摘した。

 さらに、銀行が貸金業法の規制外なのは「社会的責任を有し、過剰貸し付けの抑止を含めた利用者保護が確保されていると考えられたからだ」と明言。「こうした前提が満たされなければ、規制対象外とする根拠が薄弱になる」とした。

 金融庁は会合後の9月1日、大手行など10行程度にカードローンに関する立ち入り検査を行うと表明。3メガバンクには検査を始めている。(榊原謙)