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 衆院は28日、解散された。総選挙は10月10日に公示、22日投開票される。民進党は、小池百合子・東京都知事が結成した新党「希望の党」に合流を図り、事実上解党する方針。小池氏は公認申請を個別に判断して候補者を選別する考えで、小池氏自身が都知事を辞職して衆院選に立候補するかも焦点だ。選挙戦は、「自民・公明」と、民進を巻き込んだ「希望の党」の対立を軸に、野党共闘を掲げる共産党などの候補が絡む三つどもえの構図になる公算が大きい。安倍晋三首相による5年にわたる政治が問われることになる。

 総選挙は小選挙区が6県で一つずつ減り289、比例区が4ブロックで1減の176。定数は計465となる。19都道府県の97小選挙区を見直し、新しい区割りで行われる。

 安倍首相は28日夕、公明党の山口那津男代表とともに東京・渋谷で街頭演説。「日本を守り抜く、子供たちの未来を切りひらくことができるのは自民党、公明党連立政権だ」と訴えた。

 核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力強化や、消費税率を10%に引き上げたうえで増税分の使い道を変更し、幼児教育の無償化などに充てる政策を掲げる。自公の現有議席は322議席。首相は過半数の233を目標としている。

 民進党を巻き込む形となる希望の党は、全国規模で大量の候補者を擁立する見通し。小池氏は28日、「都政でしっかりと頑張る。私のエネルギーは都の方に置き、東京を引っ張っていく」と述べ、都知事職にとどまる考えを強調したが、複数の党関係者によると、党内では小池氏が他の自治体首長とともに知事を辞職して選挙戦に加わるシナリオを検討している。

 27日発表の党綱領では「寛容な改革保守政党を目指す」とうたい、「平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開」「税金の有効活用(ワイズスペンディング)の徹底」などを盛り込む。

 小池氏は、1年半前に施行された安全保障法制に賛成しており、憲法改正の議論にも前向きだ。28日の日本記者クラブの会見では、消費増税について、「税率アップや使途も、景気条項を踏まえるのが妥当」と述べ、経済状況を勘案した判断をすべきだとの認識を示した。

 野党共闘路線を進める共産党は民進や希望に反発。社民党と28日、候補者の一本化調整で合意した。志位和夫委員長は同日、「安倍政権を退場に追い込む歴史的なチャンス」と訴えた。