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 欧州の格安航空(LCC)最大手ライアンエアは27日、11月から来年3月まで計1万8千便の運航を取りやめると発表した。今月中旬にも計2100便の運航中止を決めたばかり。勤務調整のミスでパイロットが一時的に足りなくなったためだ。同社は勤務調整で協力を求めたが、賃金など労働条件に不満を持つ一部のパイロットの反発もあって混乱が続いている。

 対象は欧州各都市をつなぐ便で、すでに予約している40万人には代替便への切り替えか、代金の全額返金などで対応する。同社は9月中旬に決めた運航中止で31万5千人に代替便への変更などを求めたばかり。この日の追加の運航中止で再び搭乗便の変更を迫られる人も出てくる。英民間航空局は顧客対応に問題があるとして、是正に向けた手続きを始めると発表した。

 原因はパイロットの人繰りだ。年間フライト日数に上限があり、一定の年次休暇を取る必要がある。規制当局が年次休暇を取得する対象期間を変更するのに伴って配置調整が必要だったが、対応が遅れた。同社は一時ボーナスを出すなどしてパイロットに協力を求めたが、運航に必要な人員を確保できなかった。

 ライアンエアはコスト削減による低運賃で顧客を集め、急成長を遂げてきた。5月に実質経営破綻(はたん)したイタリアのアリタリア航空の買収に名乗りをあげたが、混乱を受けて入札手続きから撤退することも決めた。(ロンドン=寺西和男)

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