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 甲府市朝日2丁目の銭湯「高砂湯」が30日、1924(大正13)年の開業から93年の歴史に幕を下ろす。昭和の面影を残す温泉として親しまれてきたが、採算が合わなくなった。閉店を知った客からは惜しむ声が聞かれた。

 切り盛りする福岡二三子さん(95)が苦渋の決断を下した。毎朝自ら湯を張り、ボイラーのスイッチを入れ、午後9時の終業後に家族3人で掃除してきた。「働いて体を動かすせいか足腰はいたって元気」という。最後に温泉につかるのが楽しみだった。

 木札を抜く靴箱、昔ながらの番台、レバー式のカラン。戦後間もないころは1日300~400人の客でにぎわった。籐(とう)かごから新しいシャツやパンツがなくなることがあり、「番台から目を光らせて大変だった」と振り返る。鍵付きのロッカーができるころには客が徐々に減り始めた。「多くの住民が自宅を建て直して家風呂が普及した」

 今年7月、福岡さんが1週間ほ…

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