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 朝鮮中央通信は28日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が「超強硬対応措置」を表明した21日の声明発表後、6日間で約470万人の学生や労働者が北朝鮮軍への入隊と復隊を嘆願したと伝えた。北朝鮮では8月にも、国連制裁決議に反発する政府声明の後の3日間で347万5千人が入隊を志願したとされている。

 同通信は、各地で嘆願集会が開かれたと報じた。ただ国連統計によれば、北朝鮮の人口は約2500万人。2カ月で全人口の3割余りが軍への入・復隊を志願したことになる。

 元北朝鮮軍人の脱北者によれば、北朝鮮では1976年8月に板門店で北朝鮮軍兵士が米軍将校を殺害した「ポプラ事件」のように、危機が高まるたび、学校や職場ごとに軍への入隊や復隊の嘆願集会が開かれてきた。集会では全員が軍への入隊や復隊を希望する嘆願書にサインを事実上強制されるという。

 この元軍人は「典型的な宣伝扇動手段。本当に入隊したら軍も持てあましてしまう」と説明。別の元軍人も「党が集会を組織して、内部的に忠誠心を確認し、外部に結束をアピールする」と語った。(ソウル=牧野愛博)