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 日本銀行は29日、20~21日の金融政策決定会合で出た政策委員の「主な意見」を公表した。委員の1人が「追加緩和によって総需要を一段と刺激することが必要だ」と主張していたことが明らかになった。7月に審議委員に就任し、この会合が初参加だった片岡剛士氏の発言とみられる。

 日銀はこの会合で現状の緩和策の継続を決めたが、片岡氏は「現在の緩和効果は2019年度ごろに2%を達成するには不十分」として反対票を投じた。片岡氏は民間エコノミスト出身。審議委員の就任前に、国債購入量を増やすなどして追加緩和すべきだと訴えていた。

 主な意見では、多くの委員が2%の達成に向けて楽観的な見方を示すなか、片岡氏とみられる委員が将来の家計負担増や企業の成長期待が高くないことを理由に、「国内民需の増勢テンポは緩やかにとどまる可能性が高い」と述べた。

 ある委員は、金融機関経営などに悪影響が出ていないかを「丁寧に点検する必要がある」と指摘した。しかし、緩和の弊害に警鐘を鳴らし続けた審議委員2人が7月に退任しており、副作用への懸念を訴える声は「主な意見」からは消えている。(藤田知也)