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 8月にあった陸上のロンドン世界選手権男子400メートルリレー銅メダリストの多田修平(21)=関西学院大3年=が29日、兵庫県西宮市内の関学大で開かれたメダル報告会に出席した。

 集まった約800人の学生の大半は女子。多田は世界選手権本番よりも緊張した様子で、あいさつもしどろもどろ。銅メダルと、これも8月にあった台湾でのユニバーシアードで獲得した男子400メートルリレーの金メダルを披露し、大きな拍手を受けた。

 メダル報告会は関学陸上部の林直也コーチとの対談形式で進められた。世界選手権では100メートル予選でウサイン・ボルト(ジャマイカ)の隣を走り、60メートル付近までリードした。多田は「緊張よりうれしさの方が大きかったですね。まさかあんなにリードできるとは思わなかったです。抜かれたときは一瞬で前に行かれたので、僕も頭が真っ白だったんで雰囲気だけしか覚えてないです」と話した。

 400メートルリレーでは予選、決勝ともに1走で出たが、現地に入っても出場できる確信はなかったという。「向こうでも代表のコーチの方に『このままだと(サニブラウン・)ハキームに1走とられるぞ』って言われてたんで、ほんとに走れるのかなと思ってました」と裏事情を明かした。

 予選と決勝で日本チームのユニホームが違ったことについては、「予選はレスリングみたいに上と下がくっついたタイプで、みんなが『走りにくい』って言ったんです。それで変更になりました」と語った。

 銅メダル獲得の夜は、決勝を走ったメンバーでホテルのバーに集まった。「シャンパンを飲みました。いつもあんまり飲まないんですけど、あのときはおいしかったです」と笑った。すると林コーチはすかさず、「いつもはオレンジジュースかリンゴジュースですけどね」とツッコんだ。

 2020年東京五輪への決意表明を求められると、「そこまでに安定して9秒台で走って、個人の100メートルで表彰台に上がれるように練習を頑張っていきたいと思ってます」と力強く語った。

 9日の日本学生対校選手権で一緒に走った桐生祥秀(東洋大4年)が日本選手初の9秒台となる9秒98をマーク。多田も自己ベストの10秒07を出したが、関学の関係者は「めちゃくちゃ悔しがってました。すぐあの場所からいなくなりたいと思った、って」と話す。そして24日の全日本実業団対抗選手権で山県亮太(セイコー)が10秒00で走るのも目の当たりにし、「これで国体が盛り上がりますね」と話していたという。来月7日、山県と多田が出場予定の愛媛国体男子100メートルで、新たに9秒台の扉が開くのか。(篠原大輔)