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 重い心不全患者の心臓の働きを短期間助ける補助人工心臓を、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が医療機器メーカー・ニプロと共同で開発し、10月から治験を始めると、29日発表した。体外設置型で従来より大幅に小型、軽量化し、30日間使える。9人の患者で安全性や効果を確認する。

 心筋梗塞(こうそく)や劇症型心筋炎などで急速に全身状態が悪化し、治療をしても回復がみられない場合、短期用の補助人工心臓が使われることがある。それでも回復しない場合は、心臓移植の登録をして長期使用可能な補助人工心臓を装着する。

 現在の体外設置型の短期用補助人工心臓は20年以上前に開発された。制御装置は95キロと大型で、脳梗塞(こうそく)の原因となる血のかたまりができやすいことが問題になっている。

 今回開発した制御装置は8キロ、血液ポンプのモーターは650グラムと小型化に成功した。循環させられる血液量は約3倍になり、ポンプ内部に特殊なコーティングをするなど血のかたまりができにくいよう工夫した。「重い心不全患者の救命率を上げる装置になるだろう」と研究グループは期待している。