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 野党再編のあおりで、大阪7区(大阪府吹田市、摂津市)の構図が定まらない。希望の党から立候補を表明した新顔がいる一方、民進党の新顔も、党の方針を受けて希望の公認を期待する。だが、希望と候補者調整を進める日本維新の会の新顔もおり、そもそも希望が公認候補を立てないことも想定される。それぞれが、今後の情勢をかたずをのんで見守っている。

 「公認がでなければそれまで。待つしかない」

 大阪7区で希望からの立候補を表明した元吹田市議の山口克也氏(53)は、神妙な顔つきで語った。

 希望代表の小池百合子・東京都知事に近い若狭勝・前衆院議員から、携帯電話に着信があったのは今月19日夜。「経験を国政に生かしてもらえませんか」と告げられた。4日後、再び電話がかかり「大阪7区で出てください」。脱原発も主要政策の一つに据える希望に期待感もあった。25日に立候補を表明した。

 だが、その後、公認決定の知らせがなかなか届かない。若狭氏に電話をかけても、つながらなくなった。

 民進が希望に事実上の合流をするとの報道を知り、28日に若狭氏の秘書に電話をかけると「心配は要らない。そのまま活動を続けて」と伝えられた。山口氏は、「公認決定は10月2日と聞いている。信じてやるしかない」。

 希望の公認を目指すのは山口氏だけではない。

 民進から出る予定だった俳優の乃木涼介氏(53)は、衆院選に向けた活動ができなくなっている。「看板もかけられないし、チラシもポスターも印刷を止めてもらっている。だって政党名を書けないでしょ」

 乃木氏は昨年11月から、逆風下でも民進の看板で活動してきた。しかし、現在は党の方針を受けて希望からの公認決定を待つ。同じ7区に山口氏もいるが、「僕がこの1年間やってきたことを評価してほしい」と期待をかける。

 一方、希望と連携し、候補者調整を進める維新。前大阪市長の橋下徹氏の秘書だった新顔の奥下剛光氏(41)は「やれることをやるだけだ」と語る。

 候補者調整で希望が候補を取り下げる可能性もあるが、希望と民進の候補者が一本化されることも想定され、陣営には希望への警戒感もある。陣営関係者は「僕たちは橋下さんの影響力で維新が伸びるのを直接見てきた。風に乗って突然勢力が伸びる怖さは知っている」。

 候補者を擁立する自民党や共産党も、先行きに気をもんでいる。

 自民前職の渡嘉敷奈緒美・環境副大臣(55)は、希望と維新の候補者調整で「共産以外が一本化されれば厳しい戦いになる」とみている。「ぶれずに実績を訴えていく。誰と戦うか分からない選挙って、これまでなかった」。民進を支援してきた連合大阪の動向にも注目する。

 民進との野党共闘を模索してきた共産は元女性団体職員、村口久美子氏(45)を擁立する予定だ。野党共闘を目指して乃木氏とも相談してきたが、希望の公認を求めている状況に、「今の状況では難しい」との考えだ。「これまで訴えてきたことをより大きな声で訴えることに変わりはない」

 希望の旋風で視界不良の中、選挙戦は本格化する。(吉川喬、室矢英樹)