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 高校野球の秋季兵庫県大会は30日、明石トーカロ球場で3回戦があり、明石商が報徳学園を4―1で破って準々決勝進出を決めた。報徳学園は7年連続で出場していた秋季近畿大会への道が断たれ、今春は4強入りした選抜大会への2年連続出場は絶望的になった。

 125球で完投した明石商の左腕加田は、自嘲気味に振り返った。「いつも通りヒットは打たれました」。被安打は8。ただ、打たれてはいけない打者、そして場面は心得ていた。例えば、3点リードの七回だ。

 2死一塁で、報徳学園の1番小園を迎えた。高校日本代表で活躍した左打者を、「打たれると相手が勢いづく」と警戒。徹底して外角を狙った。慎重に攻めてもボール先行にはならない制球力がある。2ボール2ストライクから、最後は落ちる変化球で空振り三振に仕留め、ほえた。

 投球術も光った。四回1死二、三塁では、2ボール1ストライクから相手のスクイズを読んで、見事に外した。読みの鋭さを見せたが、「カウントもカウントだったので」とあっさり。三者凡退は一度もなかったが、連打は許さなかった。失点は二回のソロ本塁打だけだった。

 「力はないので」と軟投派だと自覚している。武器はコントロールと、もう一つ。「走者を出しても、のらりくらりと抑えられるのは、経験値のおかげ」と狭間監督は言う。今夏の兵庫大会は2年生ながらエースナンバーを背負い、全試合に先発。決勝まで勝ち進むなかで、勝負感は磨かれた。

 ただ、この夏の悔しさは忘れていない。チームとしては3年連続となる兵庫大会決勝で先発。神戸国際大付を相手に完投したが、4失点で敗れた。浴びた安打は9本だった。「甲子園に行きたい。次も、相手を研究して、自分(の状態)を知って、戦っていきたい」。準々決勝は10月1日、育英と対戦する。県内随一といえる難敵の報徳学園を倒しても、慢心しなかった。(小俣勇貴

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