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 「俳優やスタッフがいなければ、僕はただの空想癖のおじさん。みなさんがいたから受章できた」と照れくさそうに笑う。

 喜劇にこだわる。小学生の時、同級生と初めてコメディー作品を作った。1983年、日本大学芸術学部在学中に「劇団東京サンシャインボーイズ」を結成。当初は俳優をしていたが、「他の人たちが演じた方が面白くなる」と裏方に回るようになった。

 93年の連続ドラマ「振り返れば奴がいる」をはじめ、「古畑任三郎」「真田丸」、映画「ラヂオの時間」、舞台「オケピ!」など多くの人気作で、オリジナルの脚本を書いてきた。

 「ドラマ『王様のレストラン』(95年)の締め切りに間に合わず、死ぬしかないと思った早朝、放送されていたイギリスの喜劇作品を見て笑ってしまった。人はどんな時でも笑いたい。そういう作品を書こうと誓った」と言う。

 笑いの力を信じ、これからも突き進む。「社会を変える、権力批判になる笑いもある。でも、僕の作る笑いはそういう風に使ってほしくない。ほんのちょっとだけ、生きる勇気がわく、前向きにやってみようと思う。そんな芝居を作っていきたい」(江戸川夏樹)