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 岡山大と名古屋大は9月29日、新しいがん放射線治療「BNCT」の世界標準治療法開発に向けて力を合わせる大学間協定を結んだ。岡山大が持つ新規薬剤と、名古屋大が開発を進めている小型の中性子線発生装置という両輪の足並みをそろえ、臨床応用へ進めていくという。

 BNCTは「ホウ素中性子捕捉療法」の略で、放射線の一種である中性子線を使ってがん細胞を狙い撃ちする治療法だ。脳腫瘍(しゅよう)や顔や首部分のがんなど、治療が難しいがんに対する効果が期待されている。

 岡山大と鏡野町は5年後にBNCTの施設を鏡野町内につくる計画を進めている。BNCTに欠かせない小型の中性子線発生装置の開発に名古屋大との相互協力を強化するため、大学間協定を結ぶことになった。

 この日の調印式で名古屋大の松尾清一総長は「BNCTは日本が世界に誇る分野。両大学の強みを生かし、課題解決に一層努力を」とあいさつ。岡山大の槙野博史学長は「この協定で、BNCTは新たな展開を迎えた」と話した。

 関係者によると、今年度中に国際原子力機関(IAEA)による中性子線装置の検査を受け、来年度には細胞を使った試験などに進むという。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(中村通子)