[PR]

 アスベスト(石綿)工場の元労働者が深刻な健康被害を受けた問題で、厚生労働省は2日、国家賠償の対象になりうる被害者ら約2300人に対し、国賠訴訟を起こすよう個別に通知する方針を正式に発表した。通知に従って裁判を起こせば、積極的に和解手続きを進めて賠償金を支払う。

 厚労省によると、国家賠償の対象になりうるが、訴訟を起こしていない元労働者や遺族は全国に2314人いるという。うち氏名や住所が確認できた756人に対し、10月上旬に訴訟に必要な手続きを記したリーフレットを送る。残る対象者も住所などが分かりしだい送る。

 最高裁は2014年10月、大阪・泉南地域のアスベスト工場の元労働者らが起こした集団訴訟で、健康被害の責任は国にもあると認め、元労働者や遺族計82人の救済を命じた。これを受け、厚労省は原告と和解する方針を決定。判決に基づき、1958~71年にアスベスト工場で働き労災に認定されるなど一定の要件を満たした被害者らが裁判を起こした場合、順次、和解手続きを進めてきた。ただ裁判を起こさなければ賠償金が受け取れないため、救済が遅れている。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(米谷陽一)