[PR]

 企業が持つ大量のデータを持ち寄り、互いの製品開発や生産性向上に生かす仕組み「産業データバンク制度」の創設に経済産業省が乗り出す。一定の基準を満たした民間の事業者をデータを集約する「バンク」と認定。データの種類や目的別に20~30のバンクの創設を目指す。世耕弘成経産相が2日、都内での講演でこうした意向を示した。

 活用を想定しているのは、工場の生産ラインの稼働状況や三次元地図などのデータ。企業の壁を越えてこうしたデータを集められれば、効率的な生産や機械をどれくらい使えば故障するかの予測などの技術開発に役立つ。1社で情報を囲い込むより、複数のデータを集めて分析することで、より精度の高いデータに基づく開発ができるメリットを見込む。データを提供する企業に対し、他企業より早く安価にビッグデータを入手できるようにする運用指針も整備する方針だ。

 バンクの担い手には、複数のメーカーによる共同出資会社や業界団体などを想定。情報漏れの対策が講じられていることなどを審査し、国が認定する。バンクがデータ収集に必要な装置やソフトウェアなどを導入した場合、所得税や法人税を優遇する方針で、財務省と調整する。早ければ来年の通常国会に関連法案を提出する。世耕氏は講演で「グローバル市場での競争を見据え、戦略的な協調を進めていくことが重要だ」と制度の意義を強調した。(伊藤舞虹)

こんなニュースも