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 自民党が2日公表した衆院選の公約では、これまで「2020年度」としてきた財政再建目標の達成時期が明記されなかった。達成断念は、消費税の使い道を教育無償化などに広げることが理由。国と地方の借金が1千兆円を超えるなか、衆院選では財政健全化に向けた姿勢が厳しく問われることになる。

 自民党は第2次安倍政権の発足後に行われた13年参院選、14年衆院選、16年参院選で、いずれも国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を20年度に黒字化すると公約に明記してきた。

 しかし、今回は「PBを黒字化するとの目標は堅持」「財政健全化の旗は明確に掲げつつ」などとうたいながら、達成時期は書き込まなかった。20年度に代わる達成目標も「達成に向けた具体的計画を策定する」と書いただけだ。

 一方で、公約には、消費増税による5兆円超の増収分について「子育て世代への投資を集中する」と明記。3~5歳児の幼稚園・保育園の費用の無償化や、低所得世帯に対する高等教育の無償化など、安倍晋三首相が先月表明した歳出拡大策がずらりと並んだ。

 自民党の岸田文雄政調会長は公約発表会見で、「引き続き、歳出削減には最大限努力を図る」と強調した。しかし、新たな目標の検討は来年に先送りする考えも示し、財政健全化の道筋は見えなくなった。

 PBの黒字化は、政策経費を借金に頼らず賄えることを示す。歴代の政権は財政健全化の「一里塚」と位置づけ、その達成は事実上の国際公約にもなってきたが、先送りが繰り返されてきた。麻生政権は09年、それまで「11年度」としてきた達成時期を19年に延期。その後、民主党政権でも「20年度」に先延ばしされ、それを引き継いだ安倍政権も今回、先送りした。

 消費税の使途拡大は民進党の前原誠司代表も訴えており、小池百合子・東京都知事が率いる希望の党や日本維新の会は消費増税自体の「凍結」を主張する。選挙戦では、各党が財政健全化の道筋を有権者に示すことが求められる。(中村靖三郎)

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