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(2日、体操世界選手権 個人総合予選)

 内村の途中棄権で、個人総合を託された白井は気丈だった。

 内村が棄権を決めた直後の鉄棒では、構成に新たに加えた手放し技「屈身コバチ」でいきなり落下。しかし、得意のゆかで立て直すと、最後のあん馬もバランスを崩しかけた下り技を持ちこたえてみせた。「世界一、練習を通してきた自信がある。こんなものではぶれないという気持ちがあった」

 鉄棒の落下ミスも、動揺が原因ではなく、「初めて入れた技だったから」という説明をつけられる落ち着きがあった。

 個人総合に初めて挑んだ大舞台で、決勝では期待と重圧を文字通り、一身に浴びることになる。

 「ここでこそ、力が試される。(内村)航平さんには今まで頼ってきた。代わりにやるので、楽してくださいといいたい」

 鉄棒の演技前、棄権を決めた内村から無言でぽんと肩をたたかれた。「言葉のない、でも、あれですべてのメッセージを伝えられた」。背中を追い続けてきた28歳から、21歳の弟分へ。「あとは任せた」という思いを受けとめた。(潮智史

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