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 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小の児童の遺族が県と市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、仙台高裁の小川浩裁判長ら裁判官3人が4日、校舎周辺を視察した。控訴審では学校の防災体制が適切だったかが焦点で、3人は校舎の位置や避難経路を実際に確かめた。

 視察は大川小の校庭から始まり、震災前の校舎周辺の状況について遺族らが写真も用いて裁判官に説明。児童が向かおうとしていた北上川にかかる橋のたもとを経由して、遺族側が事前に避難先の一つに指定するべきだったと主張する「バットの森」まで約700メートルを歩いた。約1時間の視察後、原告団長の今野浩行さん(55)は「現場をきちんと把握して、正しい判断をしてほしい」と話した。

 昨年10月の一審・仙台地裁判決は、県と市の過失を認め、計約14億円の賠償を命じた。遺族側と県・市側の双方が控訴した。(藤井詢也、矢田文)