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 インターネットバンキングで不正送金された現金の引き出しを指示したとして、警視庁は埼玉県川口市西川口2丁目、無職武村維先(いせん)容疑者(31)を窃盗容疑で逮捕し、5日発表した。「ボスから指示を受けて金を受け取っていただけ」と容疑を否認している。

 警視庁は、「ドリームボット」と呼ばれる最新型のウイルスが使われたとみており、このウイルスによる不正送金事件の摘発は全国初という。

 サイバー犯罪対策課によると逮捕容疑は5月8日、「出し子」の中国籍の男=窃盗罪などで公判中=に指示し、東京都渋谷区内の現金自動出入機(ATM)で、不正アクセスによって都内の30代男性の個人口座から別の口座に不正送金された約8万6千円を引き出したというもの。

 警察庁のまとめによると、今年上半期の全国の不正送金の被害総額は約5億6400万円(前年同期比3億3300万円減)。同課は、このうちドリームボットを使った武村容疑者らのグループによる被害は少なくとも約2億数千万円に上るとみている。

 武村容疑者は、出し子から受け取った現金の一部でプリペイド式の電子マネーカードを購入していた。同課は、カードに記載されている電子マネーの使用に必要なコードを、海外にいる仲間に送っていたとみている。指示や連絡には「中国版ライン」の微信(ウィーチャット)が使われていた。

 「ドリームボット」は、より安全度が高いとされる一回限りのパスワード(ワンタイムPW)の入力を「セキュリティー上の理由」などとして利用者に求め、それに応じただけで、気づかないまま不正送金されてしてしまう。主な感染経路はメール。「請求書のお知らせ」「不在伝票」といった件名のメールが送り付けられ、添付ファイルを開いたり本文に貼り付けられているURLにアクセスしたりすると感染する。

 感染したパソコンでネットバン…

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