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 医療技術の進歩で、臓器移植後も長い人生を期待できるようになった。日本心臓移植研究会によると、心臓移植から10年後の生存率は90・5%(2016年末時点)。心臓移植は1997年の臓器移植法施行で可能となったため、対象者は少ないが、15年後も84・7%という好成績だ。腎臓や肝臓でも高い水準を維持している。

 10年以上前に心臓移植を受けた小西政志さん(43)も、免疫抑制剤などで体調を維持しながら、結婚して家庭を築いた。こうした状況で、関心が高まるのが移植を受けた女性の「妊娠・出産」だ。

 免疫抑制剤は効果と副作用のバランスを考えて、複数を組み合わせて使うが、胎児に奇形を起こしやすい種類がある。血圧を下げる薬も、種類や使うタイミングで、胎児に毒となる。母体にとっては、高血圧や感染といった合併症のリスクがあり、移植した臓器の機能低下や拒絶を招くと、命にも関わる。このため、妊娠・出産は禁じられることが多かった。

 だが、50年ほど前に本格的に…

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