[PR]

 漫画家の西原理恵子さん(52)のインタビュー記事について投稿を呼びかけたところ、母親を中心にたくさんのお便りが寄せられました。10月11日は「国際ガールズデー」。女の子たちへの思いが込められた投稿の一部を紹介します。

 相模原市の山田晶子さん(66)は長女(40)が結婚した時、「仕事を続けなさい」と伝えた。その理由として、自身のこんな経験を明かした。

 中学生の時、父が「がんかもしれない」と漏らした。幸いがんではなかったが、「父が死ぬと大学には行けない。自分1人でも子どもを教育できる経済力を身につけたい」と決心。大学を卒業してから中学校の教員になった。

 結婚してからも、仕事はやめなかった。長男(36)が私立大学に入学した春に夫が急死した。それでも自身が働き続けてきたことで、長男を無事に卒業させることができたという。

 ただ、今の女性たちは長時間労働で体をすり減らし、子育てや介護の負担も女性に偏っていると感じている。

 「『女性活躍』とか言っているけど、(女性を取り巻く)環境はよくなっていない。1人でがんばりすぎないで」

 大阪市の高校で養護教諭をしている濱中栄理子さん(38)は、記事を読んで、保健室に西原さんのエッセーを置いたという。「王子様を待たないで」などと書かれたエッセーの冒頭部分に共感し、生徒たちに「最初だけでも読んでみたら」と声をかけている。将来の目標を見つけられず、「玉のこしに乗りたい」と話す女子生徒もいるからだ。

 進路に悩む生徒たちには「自分で決めないと、しんどい時に立ち向かえないよ」と助言する。「保健室の“母”としては、一度きりの人生を強くたくましく、キラキラと生きてほしい。大人も結構楽しいよ!」とエールを送った。

 千葉県市川市の女性(47)の中学3年生の娘(15)は昨年、部活の顧問の言動に疑問を持って退部した。その際、周りの保護者は顧問の言動について「しょうがない」といった反応で、「『やめぐせ』がつくよ」という声も耳に入ってきた。

 それでも「女の子こそ『やめぐせ』をつけないと一生苦労する」と思う。セクハラやアカハラ、デートレイプ、DV……。女の子は危険に直面することも多い。嫌なことは嫌と主張できる人になってほしいと願っている。

 「居心地の悪い所を変えていくことも大事だけど、手に負えないことも多い。女の子は『逃げる力』も持っていないと」

 西原さんが子育てを卒業する「卒母」を宣言したことについて、「西原さんと同じ気持ちです。自分の足で立ち、自分で幸せをつかんでほしい」と記した東京都足立区の佐藤美夏さん(50)。「卒母」は目前だ。

 会社員の長女(25)はこの春、結婚に向けて家を出た。看護師を目指す次女(22)も来春には家を出そうだ。子どもが小さいころ、まだ新しかった都庁の展望室に行ったこと。「AKB48選抜総選挙」の中継を一緒に見て涙したこと――。そんな思い出をたくさんつづり、「娘がいなかったら体験しなかった。子育ては大変だったけれど楽しかった」と振り返った。

 福岡市の飯山純子さん(54)はこの春、次女(23)が大学を卒業して「卒母」をした。

 長女(25)は高校1年生の時に病気で余命3カ月と宣告されたが、闘病生活を経て、関西の大学に進学。今、働きながら友人との時間も楽しんでいる長女を見ると、「自由は女性を美しくする」と感じるという。「色んなものから解き放たれ、命そのものを謳歌(おうか)してほしい」と願う。

 卒母後、飯山さんは1人で写真館に行き、華やかなオーガンディ素材のグレーのドレスを着て記念写真を撮った。2人の娘には、こんなメッセージを伝えた。

 「今からは女同士だから私の話も聞いてね。親に寄りかからず、お金は10円でも返しなさい」(湊彬子

■7月に配信した記事の要旨

 6月に出版された西原さんのエッセー「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」(KADOKAWA、税別1100円)に込めた思いや、子育てを卒業する「卒母(そつはは)」宣言をした気持ちについて聞いた。

 エッセーで「王子様を待たないで」「お寿司(すし)も指輪も自分で買おう」とつづった西原さんは、女の子たちへのメッセージとして「自由と責任は有料です。つぶれない会社に勤める病気にならない夫は存在しません。絶対に人生のかじ取りを人に任せないこと」などと強調。「卒母」の宣言をした今の気持ちを「『ハッピーアワー』という時間だと思っています。おばさんはすてきよ、ということを伝えていきたい」と語った。