【動画】シャープが開発したお年寄りの見守り機能つき電話機=筒井次郎撮影
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 お年寄りの「万が一」を見守る電話機を、家電メーカー・シャープが開発した。企画したのは奈良県大和郡山市の事業部だ。緊急時に手元のボタンを押せば、外出中の家族の携帯電話に自動的に連絡してくれる機能などを設け、固定電話の新たな役割を探っている。

 新たな機能の一つが、電話機とセットになる直径8センチほどの「緊急呼出(よびだし)ボタン」。室内に置いておき、助けを呼びたい時に押すと、電話機の親機や子機がすべて鳴る。だれも出ないと、外にいる家族の携帯電話などに自動的に連絡してくれる。

 モーニングコールのように登録した時刻に電話が鳴り、だれも応答しないと、家族の携帯電話などに自動的に連絡する機能もある。さらに、着信相手や頻度を電話機がチェックし、「同じ番号からの電話が集中しています。気をつけて下さいね」などと注意を促す機能も。

 2年前、知らない番号からの電話に対し、「振り込め詐欺対策モードになっています。この通話を録音します」などのメッセージが流れる振り込め詐欺対策の電話を開発した。今回の新たな機能と合わせ、5月からお年寄りを見守る電話機として販売している。

 開発を担うのがシャープ奈良事業所にあるネットワークソリューション事業部だ。振り込め詐欺対策からの進化を目指し、半谷(はんがい)知久課長(47)らが着目したのは、社内で昨年実施した65歳以上の親を持つ社員へのアンケートだった。7割が「両親の日常生活に不安がある」とし、8割が「緊急時の対策は何もしていない」と答えた。

 急病やけがといった家の中の不安にも、電話機が何か役割を果たせないか。新たな契約や課金がない形で新しい仕組みを検討し、「見守り機能」を考案した。

 「数年前には、目新しい機能はほぼ出尽くしたと言われていました」と半谷さん。「電話機は『親孝行できる家電』になった。親の健康や振り込め詐欺被害に不安を持つ子どもの世代に提案していきたい」

 電話機・子機・緊急呼出ボタンのセットで、市場想定価格は税抜き2万2千円前後。

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(筒井次郎)