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 体と心の性が一致しない性同一性障害(GID)の診療に取り組んできた中塚幹也・岡山大教授が「封じ込められた子ども、その心を聴く 性同一性障害の生徒に向き合う」を出版した。GIDの子どもたちがのびのび生活できる社会をつくるために、まず学校の先生たちに理解を深めて欲しいとの期待を込めて書いた本だ。

 中塚教授は、GIDの診療をする岡山大病院ジェンダークリニックで医師を務める。中塚教授によると、GIDを含めた性的少数者は国内に約13人に1人の割合でいるとされる。この割合は「左利きの人」や「血液型がAB型の人」と同じ程度だが、「性が多様であることへの理解はまだ不十分」と中塚教授は指摘する。

 本にはGIDなどの基礎知識やGIDの子どもたちの悩み、学校でできる具体的な対応などを14章にわたって解説している。トランプ大統領の影響で、米国の学校のトイレ事情が変わったことなどを紹介するコラムも掲載されている。

 同クリニックの受診者1167人に実施したアンケートの内容も紹介されている。約9割が「中学生までに体の性別に違和感を抱いた」と回答した。体の悩みや周囲の無理解でいじめを受けたなどとして、小学生や中学生で自殺を考えたと答えた当事者も多かった。

 中塚教授は「子どもに性の多様性を伝えるには学校の役割が一番大切。正しい知識を子どもたちに伝えることで、性の多様なあり方を受け入れられる子どもが増え、当事者も過ごしやすい環境をつくれる」と話している。保護者や小児科医にも読んでほしいという。

 5千部出版。税別600円。全国の書店やネット通販の「アマゾン」で購入できる。岡山大学大学院保健学研究科中塚研究室(086・235・6538)、メール(josan@cc.okayama-u.ac.jp)に申し込んで買うこともできる。

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(国米あなんだ)