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 自民党が5、6の両日に行った安倍晋三首相(党総裁)の街頭演説の日程を公表しなかった。大型国政選挙を控えた中での演説日程を公表しないのは極めて異例。党本部は「北朝鮮問題があるので、遊説日程の最終決定がギリギリになっている」と説明しているが、演説中に首相への抗議活動やヤジが飛んでいることも影響しているようだ。

 衆院選公示が迫り、自民党本部は首相の遊説日程を首相官邸と調整して決めている。党本部は、9月30日と10月3、4日に首相が京都府などで演説した日程は前日に発表してきたが、5、6両日分は発表しなかった。

 首相は5日、川崎市麻生区の小田急新百合ケ丘駅前での街頭演説を予定。当日になって同市多摩区の小田急向ケ丘遊園駅前に変更した。党神奈川県連幹部は「朝に党本部側から『邪魔が来るから場所を変えられないか』と連絡があった。(日程の事前公表はしなかったが)人が集まりそうだということで、ヤジや妨害への懸念から場所が急に変わった」と明かす。首相は6日夕には、東京都国分寺市と立川市でも事前公表はせずに街頭演説に立った。

 党本部は「北朝鮮がミサイルを発射した時には遊説に行けなくなる。通常よりも(日程の事前発表に)慎重になっている」と説明する。だが、複数の党職員は、7月の東京都議選前日に東京・秋葉原で街頭演説をした際、日程を知って集まった聴衆の一部から「辞めろ」コールが起きた影響を指摘。「衆院選公示前に同じような映像が出るのを恐れている」と認める。