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 今年のノーベル平和賞の受賞が決まった国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長は6日、スイス・ジュネーブで朝日新聞の単独取材に応じ、核兵器禁止条約の発効について「2018年末という野心的なゴールを持っている」と述べ、来年中の発効を目指す考えを示した。受賞を弾みに各国への働きかけを加速させる意向だ。

 条約発効には50カ国の署名・批准が必要。すでに50カ国以上が署名しており、これらの国々が批准手続きを達成すれば90日で発効することから、「18年中」との目標を設定したという。

 フィン氏は「ノーベル平和賞受賞者として、すべての政府に対して、我々の主張に耳を傾けるように呼びかけるつもりだ」とも述べ、今回の受賞により、米国など条約への関心が低い国々においても世論を喚起していく姿勢を示した。

 フィン氏は、条約の実現に尽力してきた日本の被爆者の役割にも言及した。「被爆者や核実験の被害者が語るすべての証言が極めて重要だった。核兵器はよく軍事戦略的なバランスでしか考えられないが、実は生身の人間の問題である」と指摘。「被爆者は条約交渉でも本当に効果的な提唱を行ってきた」とも述べ、その貢献を改めてたたえた。(ジュネーブ=松尾一郎)