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 野生のチンパンジーのメスは、出産の前後に3週間ほどの「産休」を取っている――。京都大の西江仁徳研究員(霊長類学)らの研究チームが6日、そんな調査結果を発表した。この期間、メスは群れを離れて姿を消す。ただ、その主な目的は、生まれたばかりの赤ちゃんが他のチンパンジーに殺されるのを避けることにあるらしい。

 研究チームは、タンザニアの国立公園に生息する野生チンパンジーの群れを対象に、1990年から21年分の行動記録を分析した。

 その結果、メスがいったん姿を消し、再び群れに戻った際に赤ちゃんを連れていたケースが94例確認された。こうした「産休期間」の長さは、平均で22・7日間だった。

 西江さんは「仕事を休む人間の産休とは事情が異なるが、チンパンジーも産休を取っていることをデータで裏付けることができた」と話す。

 チンパンジーは主にオスが、子どもを母親から奪って殺す行動を起こすことが知られている。メスは「産休」を取ることで、自分の子どもを失うリスクを下げていると考えられるという。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(西川迅)