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 核兵器禁止条約の実現に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞受賞が決まったことについて、米国務省の報道官は6日、朝日新聞の取材に対し、「平和賞授与で米国の条約に対する立場が変わることはない。米国は条約を支持せず、署名もしない」と述べ、改めて条約反対の姿勢を強調した。

 報道官は「核兵器禁止条約は世界をより平和にすることはなく、結果的に一発も核兵器を減らすことにならない」と指摘。その上で「条約は、核抑止を必要とする現在の危機を無視している」と批判した。

 ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)の報道担当も取材に対し、「トランプ大統領は、核兵器が存在しない理想の世界に賛同するが、不運にも我々は理想の世界にいない。安全保障環境は悪化しており、今のところ核廃絶を可能にする状況は生まれそうもない」と回答。核兵器禁止条約については「善意からのものだとは思うが、核兵器の禁止は現実的には、国際社会の不拡散体制を弱体化させ、核兵器の無い世界をもたらすことが出来ない」と強調した。

 その上で「大統領は、世界と人々をより平和で安全にする真に効果的な手段をつくり出すことについて、善意ある核軍縮を願う人々と建設的に協力できることを期待している」と述べた。(ワシントン=土佐茂生)