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 2004年の昇格からJ1の座を守り続けてきた新潟が、崖っぷちに立たされている。28試合を終えて、わずか2勝。勝ち点は12で18クラブのなかで、大差の最下位だ。早ければ14日にも初のJ2降格が決まってしまう。

 先月30日の神戸戦ではシュート13本を放ちながら今季13試合目の無得点に終わり、試合も敗れた。FW河田篤秀は「チャンスはあったが、決めきれなかった」。5月20日の札幌戦以来となる勝利を逃し、連続未勝利は16試合にまで伸びた。「頭を下げずに前を向いて、クラブのためにがんばるしかない」と、呂比須ワグナー監督は絞り出すのがやっとだった。

指揮官、早々と辞任

 今季は開幕前から苦戦が予想されていた。最終節で何とかJ1残留を決めた昨年のメンバーから、チーム得点王(11得点)のFWラファエルシルバを浦和に、攻守の要だったMFレオシルバを鹿島に、それぞれ引き抜かれた。2人の穴を埋めきれないままシーズンに突入。最初の10試合で1勝7敗2分けとつまずき、就任1年目だった三浦文丈前監督が早々と辞任に追い込まれた。

 得点力不足が、チームの積極性を奪っていった。FW山崎亮平は「1点目を取ると、そこで落ち着いてしまって2点目を取りに行こうという姿勢を出せない」。先取点を挙げた試合でも2勝5敗2分けと負けが先行し、2割台の勝率はリーグ最低だ。

 後任に呂比須監督を据えてから、クラブはJ2名古屋からMF磯村亮太やDF大武峻らを獲得するなど次々と戦力補強に動き、主力として起用した。しかし、シーズン途中での新戦力の加入は、皮肉にもチーム内の混乱を招いた。主力の一人は「全体的なポジション取りが良くなくて、ボール回しが安定しない。前線の動き出しも少ないので、うまく攻められない」。チーム戦術が浸透しきらず、得点19はリーグ最少タイで、失点56はリーグ最多。浮上のきっかけをつかめずにここまで来てしまった。

過去には際どく残留

 現在、残留圏内にいる15位広島との勝ち点差は15ある。新潟が14日のガ大阪戦に敗れ、広島が鹿島に勝てばその差は18に広がり、新潟が残り5試合にすべて勝っても広島を上回れなくなる。

 今季J1を戦う18クラブのうち、J2降格を経験したことのないクラブは1993年のJリーグ1年目から参戦する鹿島、横浜マ以外では、新潟と2012年にJ2から昇格した鳥栖だけ。J1の下位3チームが自動降格するようになった09年以降、新潟は過去3回、ぎりぎりの15位でJ1に踏みとどまってきた。つないできたプライドを守るには、勝ち続ける以外に道はない。(清水寿之)

J1下位の順位表(13日現在)

※左から順位、チーム、勝ち点、得失点差。16~18位はJ2に自動降格。

13位 清水 29 -14

14位 札幌 28 -15

15位 広島 27 -12

16位 甲府 27 -13

17位 大宮 22 -23

18位 新潟 12 -37